数珠ってどんなものなの?数珠の世界を知ってみましょう

数珠

数珠というと、どのようなイメージを持っているでしょうか?
数珠を単に、マナーとして通夜や告別式に持っていくだけのアイテムだと思っている人も多いでしょう。
ですが単に持っているよりも、どういう法具でなぜ持っていた方が良いのかを知っていた方が、愛着も湧き、世界も広がります。
ここで、奥深い数珠の世界を知ってみましょう。

数珠とは一体どんなものなの?

数珠は、大小や形が異なる珠が連なって、輪を描いているのが特徴の法具です。
古代インドで発展したバラモン教で用いられていたものが、やがて仏教に伝わったものだといわれています。
バラモン教の聖典には、連珠と呼ばれる、数珠によく似た特徴を持つ道具が登場します。
その連珠が仏教にも取り入れられ、お経を唱えた回数を数えるための珠として「数珠」、念じるときに用いる珠として「念珠」といった名前に変じていったといわれているのです。
数珠はお釈迦様といった仏様や亡くなった人に祈りを捧げ、向き合うための道具であり、同時にさまざまな意味を持ったお守りでもあります。
個人所有を許されている数少ない法具ということもあり、仏教では特別な扱いを受ける大事な道具です。

数珠が持っている意味

数珠に使われている珠は、主珠や四天珠というように、それぞれに名前や意味があります。
主珠は煩悩を司る仏様を意味している珠であり、「仏説木槵子経」にも記されていることから、108つが基本です。
主珠に交じって4つだけ使われる四天珠は四菩薩を表し、数珠の中心にある親珠は阿弥陀如来を意味しています。
珠を全てつなぐ中通し紐も観音菩薩を表しているもののため、持っているだけで仏様の加護と、煩悩に負けない心を養ってくれるといわれているのです。
なお、108つほどの珠数で作ったものを「本式数珠」、その半分ほどの珠数で作った数珠を「略式数珠」や「片手数珠」といいます。

数珠の持ち方は宗派によって異なる

仏教といっても、真言宗や天台宗、浄土真宗というように宗派が多くあるため、実は数珠もその扱い方も宗派によって変わります。
珠の形が丸いものもあれば、そろばんの珠のように尖らせているものもあるのです。
房の形も本式数珠であれば宗派によって定められていることがあるので、購入時には注意が必要でしょう。
持ち方も宗派によって異なるため、入信の際にはしっかり先輩から学んでおきましょう。

入信していなくても数珠が必要になる場面とは

仏教に入信していない人でも、通夜や告別式のような法事といったシーンでは、数珠が必要になることがあります。
お墓参りといったときに必要とされることもあるでしょう。
その際に、数珠について詳しくない人でも用意しておけば間違いないのが、略式数珠や片手数珠と呼ばれる種類の数珠です。
珠数が少なく、片手でも持てるようになっているこちらの数珠は、宗派による違いがほとんどありません。
そのため、どこの宗派のお葬式や法事といったシーンにも持っていくことができ、持ち方も変える必要がないのです。

数珠はインターネットでも買うのがおすすめ

数珠は昨今、インターネットでも購入できるようになっています。
人に会うのを避けなければいけない現状において、インターネットで購入できるのは時代に合致しているといえるでしょう。
また、長く使うのに向いた高品質な京都の数珠、京念珠といったものも、直接現地に赴かなくても購入できます。
さまざまな宗派に合わせた数珠を選べるので、数珠が必要になった人は、数珠を販売しているサイトを覗いてみてはいかがでしょうか。